生理(月経)が辛くて毎月憂鬱になられる方も多いと思います。主な症状は「下腹部痛」「頭痛」「腰痛」「下痢」「吐き気」「貧血」などでしょうか。痛みの強さや症状が出る個所は個人差がありますが、きっちりと対策をすることで緩和されるはずです。
生理は女性にとって何十年も付き合っていかなければならないものです。しかし生理痛に悩まれているお客さまによく質問されるのですが、自分の体で何が起こっているのか、はっきりと分からず効果的な対策ができていない方が多いように思えます。
生理痛への対策とは、その時の痛みを和らげる応急的なものと、生理痛を緩和する体を作り上げる恒久的なものがあります。生理痛の原因と共に紹介していこうと思います。
生理(月経)とは
まずは基本的なことですが『生理(月経)』が何故あるのか、どのようなことが起こるのかを、おさらいしていこうと思います。
生理とは妊娠が可能な体になった女性が妊娠、出産に備えるために起こる現象です。
約28日(個人差はありますが)に一度、卵巣から卵子が排出されます。
排卵されると妊娠を想定して、子宮内膜の厚みが増し受精卵のためのベッドを作ります。
しかし、受精しなかった場合は卵子と子宮内膜のベッドが不要になります。
プロスタグランジンというホルモンによって子宮筋の収縮を促し不要になった子宮内膜を血液とともに排出するのです。この経血が生理なのです。
生理痛の原因1 プロスタグランジンの過剰分泌
前述のようにプロスタグランジンは生理にはなくてはならないホルモンです。しかしプロスタグランジンには子宮の収縮だけでなく、胃腸の収縮や痛みを感じやすくなる効果があります。
このプロスタグランジンが多くなると、子宮の収縮による下腹部の痛みだけでなく、胃の収縮によって吐き気、腸の収縮によって下痢など体の多くの部分に影響を与えてしまうのです。
プロスタグランジンが多くなる原因として、
- 質の悪い脂肪分の取り過ぎによって質の悪いプロスタグランジンが分泌されている
- 冷えによって血流が悪くなっている。
- 子宮口が小さいため排出すべき子宮内膜がなかなか排出されない
- エストロゲンの過剰分泌
があげられます。
生理痛の原因2 冷えによる血行不良
冷えは血行不良を引き起こし頭痛、腰痛の原因となります。また、冷えにより前述のプロスタグランジンの過剰分泌が起こっていまいます。
プロスタグランジン過剰分泌の対策
プロスタグランジンの中にも多くの種類があります。炎症を抑え生理痛が緩和させる効果があるプロスタグランジンもあるのですが、ホルモンバランスの崩れなどによって、プロスタクランジンのバランスが崩れると生理痛が酷くなるのです。
DHAやEPAは過剰なプロスタグランジンの分泌を防ぐ働きがあります。青魚を食べるようにしましょう。
また、冷えによって血流が悪くなると、子宮収縮が上手く出来なくなります。そのためプロスタグランジンが分泌され続けてしますのです。冷えが起こらない体にする必要もあります。
また、女性の美容と健康のために重要なはずのエストロゲンが多くなりすぎると、子宮内膜の排出を阻害しプロスタグランジンの必要量が増えてしまい生理痛を悪化させてしまいます。
エストロゲンは肝臓が分解し、必要量を調整しています。肝機能が低下すると血中に多くのエストロゲンが残ってしまい、生理痛だけでなく乳腺発達による乳房痛や子宮筋腫、乳がんなど恐ろしい病気を発生させる確率が上がってしまうのです。
そのため、肝臓に負担をかけないように生活習慣を改善する必要があります。
肝臓は体の毒素を無毒化する役割があります。アルコール、トランス脂肪酸(揚げ物)、食品添加物、残留農薬、食べ過ぎなどによって肝臓を酷使していては肝機能が低下してしまいます。
また睡眠不足、運動不足も肝臓の機能が低下する原因です。
生活習慣・食生活を整え肝機能を低下させないことで、生理痛だけでなく肝硬変(血中にエストロゲン増加によって起こる)などの怖い病気のリスクも減らせるのです。
漢方やサプリメントで体質を改善することも有効化もしれません。
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冷えによる血行不良の対策
冷えも生理痛だけでなく健康や美容を害します。血行が悪くなるとむくみが出たりや代謝能力落ち体脂肪が増えます。
冷えによって偏頭痛が起こる方は、生理の時も偏頭痛になる方が多いと思います。
冷房の調節や冷たい飲み物や食べ物が冷えの原因になります。
お腹にカイロを張ると一時的に緩和されます。他にゆっくりお風呂につかる、足湯をするなどで冷えを応急的に改善出来ます。
しかし、一番の対応策は冷えを作らない体作りではないでしょうか。
食生活や体質を改善することで冷えが起こらない身体を手に入れることが出来るのです。
根菜類や豆類など体を温める食品を多くとり、逆に体を冷やすトマト、ナスなどの夏野菜などを控えましょう。
男性に比べ冷え性の女性は多いと思います。その原因は男性と女性で大きく違う筋肉量にあります。充分な筋肉をつけることで、冷え性は改善するのです。
『筋肉は代謝を上げる』とよく言われますが、なぜ筋肉が代謝を上げるのかご存じですか?
それは、筋肉はエネルギーを消費して熱を発生させているからなのです。
筋肉を大きくすることによって熱の発生源が増え冷えは解消されます。さらに代謝が上がりダイエット効果もあるのです。
また、筋肉は血流を助け、足の先など細かい部分まで血液が行き渡ります。これにより足先のむくみなども改善されるのです。
生理痛が改善しない場合や痛みが激しい場合は病院へ
生理痛の原因を理解して対策をすれば必ず改善できるものなのです。
しかし、改善しない場合や痛みが強い場合、また経血が多い、性行時や排便時の痛みがある場合は、子宮内膜症や子宮腺筋症などの可能性があるのでお医者さんに相談しましょう。