なんと、こんなわたしが裁判員をやってきました。
約1か月前のことなので、忘れないうちに書いておこうと。
裁判員関係の書類が来てビビッている方や、抽選に受かってうろたえている人の参考になればと思います。
裁判所からのファーストコンタクト
ちょうど1年くらい前に裁判所から手紙が来た
たしか、『最高裁判所』からのもの
一瞬心臓が止まるくらいびっくりしたが、
『あなたは裁判員裁判の名簿に載りました
もしかしたら、来年の1年間で呼び出しをするかもしれません』
なんだよ!
びっくりさせるなよ!
毎年11月中ごろに、この手紙は送られます。
これが来れば、翌1年間のいつか、召集されるかもしれないそうな。
『もし、理由があって辞退するのであれば、調査票に記入して返信してね』
的な感じで調査票と返信用封筒と、
『裁判員制度とは』のような冊子
面倒くさそうなので辞退しようと思ったが、
辞退できる人はルールで決まっているのだとか
- 裁判所関係者、警察職員、自衛官など裁判員になれない職業の人
- 70歳以上の人、または病気等により参加が困難
- 過去5年以内に裁判員をやった人
軽い感じで辞退できるものではないようで・・・
残念ながら、これに該当しない人は断る権利がない
なので、該当しない人は、最初の手紙が来ても特にすることはない
う~ん
と、思いながらゴミ箱に直行
裁判所の人へ
ごめんなさい
召集は忘れたころにやってくる
『名簿にのったよ』の、お手紙が来てから1年がたったある日、
たらふく飲んで気持ち良く家に帰ると、
ポストに郵便物の不在票が
『特別送達』
という聞き慣れないなにか
その差出人は
『東京地方裁判所』
えっ?
これってやばくない?
とりあえず、お水を飲んで落ち着いて、
とりあえず、お風呂に入って、
とりあえず、お布団に入ると眠ってしまった
翌朝にはすっかり忘れて出社!
そして、前日と同じように仕事後は飲みに行く。
そこでふと
思い出した・・・
受け取れなかったんだけど・・・
なにがバレたのか、
いや、後ろめたいことは何もやっていないんだけど・・・
冤罪に巻き込まれたのか・・・
とにかく、飲んでいる場合ではない。
すぐに、飲み屋を後にして、電車に飛び乗って、
家に帰って不在票と印鑑を持ってタクシーで郵便局へ go!
時刻は12時前
窓口で、謎の『特別送達』の郵便物を受け取ると、
思いのほか、でかい封筒。
あ、これ 確実に訴えられたな(何の件かは謎だが)・・・
受け取ったその場で封筒ビリビリと豪快に開封するもんだから、
窓口の郵便局の職員さんも驚く。
「いったい何の件で訴えられたのか・・・」
中の書類を取り出すと、
これを見た時の安心感たら、もうね
全身から力が抜けて、涙が溢れ出す
郵便局の職員はこんな私を見て
どう思っただろうか・・・
他の中身は、質問票と呼び出し状
今回は辞退したい人も、辞退しない人も質問票を返送する必要がある。
- ○月○日 の選任手続き(抽選)に来てね
- ○月○日~○月○日の裁判、評議の裁判員を選ぶんだよ
といった感じで、選任手続きの日程と、
決まった時の呼び出される日程が記載されている。
初めての裁判所!選任手続きへ
選任手続き(抽選)の呼び出し日は平日。
役所なので土日は裁判も休みだから。
ネットで調べると、選任手続きの抽選の倍率は10倍とのこと
まぁ、当たることはないよね
当日、会社には特に理由も言わず有給をとった
毎年使わずに捨ててしまう有給の良い使いどころだもんね
ネットで調べると、裁判員裁判になる主な事件はこんな感じ
- 殺人
- 強盗致死傷
- 傷害致死
- 危険運転致死
- 現住建造物等放火
- 身代金目的誘拐
- 保護責任者遺棄致死
- 覚せい剤取締法違反
気が重い
裏の世界って感じで
殺人と覚せい剤が当たりだね
なんて、不謹慎な会話をしているうちに当日になった。
ドキドキワクワクしながら裁判所へ
職場から遠くないけど、来たことがない場所
中に入ると、
『裁判員選任手続きのかたは、○Fの○○へ』
との案内通りに部屋に向かう
到着したのは5分前
40席用意された机に半分くらいの人が座っている
座席は指定されていて、
座席には1~40番までの番号が振ってある
そして書類が置いてある
雰囲気は、気楽なセミナーのような感じ
当然友達や知人と連れ添って来ている人はいないので、
話し声もなく静まり返っている
集まった人は、
男性、女性、20代前半~70歳くらいまでの
さまざまな人
時間になり、書記官と名乗るダンディーなおじさまが、
「お忙しいところお集まりいただき・・・・
時間になりましたので・・・」
えっ
40席用意された椅子は埋まっていない
数えると29人しかいない
これってヤバくない?
その後、
裁判長・裁判官2人・弁護士2人・検察2人
の、挨拶と選任のルールの説明
「お手元の書類で、起訴状が入っていますので一読してください」
起訴状とやらを見てみると、
・・・・
殺人でも覚せい剤でもなく、
『強制わいせつ致傷』
わたしは、声に出して
「マジかぁ」
と落胆してしまう。
裁判長だったか書記官だったかが、
「では、お手元の質問票に記入してください。
最後に氏名と捺印をお願いします。印鑑を忘れた方はフルネームでサインをしてください」
質問票の内容は、うろ覚えですが、
- 被告人の親族や知人ではないか?
- 被害者の親族や知人ではないか?
という、項目
起訴状には、被害者の名前は記載されていないが、
被告人(強制わいせつ致傷を犯した人)の本名や住所は記載されている
ここで質問状に、
『被告人や被害者の親族や同僚や知人である』
『裁判員を辞退したい』
などの回答をした人は、別室に呼ばれて面談を受ける
わたしは、被告人や被害者とは知人でも何でもなく、
残念ながら辞退できる理由もない
質問票を記入して回収されて数分後、
番号で別室に呼ばれる人が発表
どうやら6人が呼ばれるようだ
その人たちの面談が終わるまでの30分間休憩となった
休憩といっても、何もすることがない
スマホをいじるくらいか・・・
長い休憩が終わるとダンディー書記官が、
「では、今から裁判員6名と補充裁判員2名の合計8名を抽選で選びます」
8人?
ちょっと待って!
29人集まって、さっき別室に呼ばれた人が辞退・除外されているとしたら・・・
23人中8人が選ばれる
その確率は・・・
・・・・・・・・
そんな、とっても難しい計算ができないので、
スマホで計算機を起動
8÷23=
マジか・・・
前情報では、抽選で当たる確率は10%だったのに・・・
スマホに表示された値に危機感を覚えた
0.34782608695652
思い起こせば小学生のころから、
こういうマイナス面のくじ運は強かった
わたしは、抽選の発表を待たずに裁判員を確信したのだった
つづく